トップページ >> 公認会計士が就職難の訳

公認会計士の実情

公認会計士 公認会計士は、企業の会計及び監査に関する知識及び技能を認定する国家資格です。


日本でも有数の難関資格と呼ばれた公認会計士試験ですが、せっかく難関を突破したのに合格者の半数以上が就職先が無いという状況になってしまっています。


果たしてなぜこんな状況になってしまったのでしょうか?


金融庁の予測と不況

そもそも公認会計士が余剰になってしまった大きな原因は、金融庁が予測を誤ってしまった事が大きな要因の一つです。


金融庁は、新たに導入される事となった日本版のSOX法、J-SOX法(内部統制監査制度)と増えつづける傾向にあったIPO(新規株式公開)を見越して公認会計士の需要が増えるだろうと合格者数を増やしました。


ところがその後のライブドアショックやリーマンショックが重なり日本の証券市場は大きく冷え込んでしまう事となります。


当然IPO(新規株式公開)の数は激減し、ピーク時は年間1500社以上の新規上場があったのに対し、2011年は300社を切るまでに減少してしまいました。


それにより監査法人や企業の経理部門は採用を控える事となり、結果難関の公認会計士試験を突破したのに就職先がみつからないという事態になってしまいました。


公認会計士の今後

金融庁は既に試験の合格者数を絞るように調整を始めました。そのため、今後はある程度の需要と供給が保たれるようになると予測されています。


とはいえ合格者数を絞るという事は当然また難易度が高まる事となります。


さらに2011年に発覚した「オリンパス巨額損失隠し問題」により監査法人並びに公認会計士に対しての風向きはあまりよろしくはありません。


ですが、公認会計士が難関資格でさらに価値のある資格という評価だけは絶対に変わる事は無いでしょう。例え就職が困難といえども、求人が無いわけではありませんし、資格取得後にいろんな経験を積む事が独立後に大きく役に立ってくるはずです。今後株式市場が活性化しIPOが増えていけば希少価値も高まってくると思われますので、有望な資格であることは間違いないと言えるでしょう。